上原 洋(うえはら ひろし)さん 好きなこと:BMX
BMX(※)ライダーであり、アパレルブランド代表の顔も持つ上原 洋(うえはら ひろし)さん。日本のBMXシーンとともに駆け抜けてきたこれまでのキャリアと、来たる2020年への想いを語っていただきました。
※Bicycle Motorcross(バイシクルモトクロス)の略。自転車競技と、その競技に使用する自転車を指す。
BMXとの出会いは16歳のとき。夏休みに短期留学したオーストラリアで感化されて、帰国後に地元の岡山でフリースタイルのフラットランド(※)をはじめました。日本ではまだ全然盛り上がっていない頃です。洋服屋でアルバイトをしながら乗りつづけて、アマチュアの大会で優勝。21歳でBMXのプロライダーになりました。
頭のなかである程度ルーティンを考えながらトリック(技)をつなげていくので、BMXに乗っているときの感覚はサーフィンやスケートボードに近い。レースと違って、スピードを出したり高いところから飛んだりはしないため怖くはないけど、繰り返し練習してもダメなときは心が折れそうになります。それでも、オリジナルのトリックが完成したり、うまくできたときは最高に気持ちがいい! それがあるからやめられないんです。
※舗装された平らな地面でライディングし、BMXとともにダンスするように乗りこなす表現性の高い種目。
当時は、プロになれたことでBMXにまつわる目標に一区切りついたような気分になっていました。もともと10代から自分でTシャツのデザインなどをしていたこともあり、洋服屋時代の先輩のアシスタントを経て、2000年に自分のブランドを設立。その後に法人化して、しばらくは海外に住んでいました。
でもある日「自分はまだ、BMX界でなにもやれていないんじゃないか」と気づいたんです。そんなときにたまたま、BMXの国際大会でジャッジ(審判)をやらないかとお声がけをいただいて。「そういう関わり方があるんだ!」という思いでした。それからは、洋服の仕事もしながら、世界戦のジャッジなどでさまざまな国に行くように。今はさらにもう一歩引いた立ち位置で、スポンサー企業と組んでBMX大会をオーガナイズするような動き方もしています。
2000年代の前半頃に、ある海外のBMXライダーが僕のブランドのTシャツを買いたいと連絡をくれて。そのときにペイパルの存在も教えてくれたんです。基本的に新しいものは全部トライしたいから、すぐにアカウントをつくりました(笑)。
ほしいものを扱っている海外のオンラインストアがペイパル決済対応じゃない場合は、アカウントの残高から現地の友達に送金して、代わりに買っておいてもらうことがあります。国内ではAirbnbの決済に使うことも多いですね。
この間も、アメリカ人の友達と外食したときにちょうど手持ちがなくて。「ペイパルで10ドル送るわ」って言って、その場でピッと送金したり。それぐらい日常的に使っています。もうヘビーユーザーですね(笑)。オンタイムでお金を動かせるので、僕がプロデュースしているけん玉を生産してくれている中国の工場との取引にも活用しています。
2020年の東京オリンピックでは、いよいよBMXのフリースタイルが正式種目に。今はそれに向けて、組織委員会の一員としても働いています。アメリカのレジェンドBMXライダーがマネージャーにいて、僕を推薦してくれたんです。
どんな方にとっても観やすい座席設計や、多くのスタッフが連携しやすい指示系統づくりなど、勉強の毎日。まるで新しいトリックを覚えているときの感覚ですね(笑)。
BMXには、競技性とカルチャー性のふたつの側面があって、個人的にはそのどちらも大切に
していきたい。オリンピックという大舞台の選手だけでなく、アンダーグラウンドスターも輝けるような。シーンが広がっていろんなキャラクターや才能が性別を問わずに増えていけば、さらに素敵な業界になるんじゃないかなと期待しています。
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